世界幸福度調査ってそもそも何なの?フィジーの「幸せ」の秘訣とは?

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皆さんこんにちは!フィジーといえば、「幸福度世界第1位」の国としても知られており、フリーバードの留学コラム留学ブログでも度々ご紹介してきましたが、「幸福度ってどうやって測られているの?」と疑問に思われた方もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は世界で行われている様々な「幸福度調査」の種類とその違いについてまとめたいと思います!

第1位はフィジー!レジェ・マーケティング社の「幸福度調査」

まず初めにご紹介するのは、カナダの調査会社であるレジェ・マーケティング社による「世界幸福度調査」です。

このレジェ・マーケティング社の調査でフィジーは、幸福度No.1に輝きました!! 現在、この調査概要の詳細が掲載された資料は残っていないのですが、調査は2011年11〜12月に58ヵ国5万2913人の男女を対象に電話またはインターネットにて調査が行われました。

気になるその調査内容はというと・・・ 調査対象者に「あなたは幸せを感じていますか?」と単刀直入に聞くというもので、主観的に自分が幸せだと思うかどうかということが「幸せ」の判断基準となっています。 つまり、フィジーは「自分が幸せだと思っている人」が世界一多い国というわけなのです!

ちなみに、幸福度ランキングの第2位はナイジェリア、第3位はオランダ、第4位はスイス、第5位はガーナとなっており、上位に発展途上国が多い結果となりました。日本は第23位というビミョーな結果ですが、主観的に幸せだと感じている日本人が少ないというのはなんとなくわかる気がします・・・。

またまた第1位はフィジー!ギャラップ&WIN社の「幸福度調査」

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次にご紹介するのは、アメリカのギャラップ・インターナショナル社WIN(Worldwide Independent Network of Marketing Research)社が共同で行っている「幸福度調査」です。 このギャラップ&WIN社による共同調査でもフィジーはまたまた幸福度No.1に輝きました!!

この調査は1977年から毎年行われている伝統ある調査で、2017年版では、55ヵ国5万3769人の男女を対象に対面、電話、またはインターネットにて調査が行われています。 調査内容はというと・・・ レジェ・マーケティング社の調査と同じく、「普段あなたは自分の人生が幸せだと感じますか?」という質問で主観的幸福観を尋ね、対象者が幸せかどうかを測るというものです。

フィジーに次いで、第2位はコロンビア、第3位はフィリピン、第4位はメキシコ、第5位はベトナムと、これまた発展途上国が上位に多い結果となっています。(日本は55ヵ国中30位というまたまたビミョーな結果です・・・。)

ちなみに、このギャラップ&WIN社による共同調査では上記の質問の他にも、「今年は去年よりも良い年になると思いますか?」と「今年と比べて来年はあなたの国の経済は良くなりそうですか?」という質問をしており、どちらの質問でもフィジーは必ずベスト10にランクインしています!

さすがはフィジー、どんなことに対しても「まあいいか」という楽観的な国民性が調査結果にも反映されているようです!

第1位はフィンランド!国連の「世界幸福度報告」

画像リソース) 3つ目の調査は国連の持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)による「世界幸福度報告」です。

この調査は、前の2つの幸福度調査とは少し異なり、幸福さを複数の指標を用いて測った客観性の高い幸福度調査です。

この調査は2012年から1年ごとに156ヵ国で行われており、1ヵ国あたり毎年約1000人の男女を対象に対面または電話にてインタビュー調査が行われています。 具体的な調査内容はというと・・・ 上2つの調査と同じ主観的幸福度に加え、1人あたりの国内総生産(GDP)、社会的支援の充実度、健康寿命、人生選択の自由度、他者への寛容さ、政府に対する不信感という社会や他者に対する態度を含んだより客観的な幸福度を測り、総合的に幸せかどうかを評価するというものです。ちなみに主観的幸福度の調査にはギャラップ&WIN社のデータが用いられています。

2020年版の調査では第1位はフィンランド、第2位はデンマーク、第3位はスイス、第4位はアイスランド、第5位はノルウェーと、北欧の先進国が上位に多くランクインするという結果になりました。調査内容にGDPや社会的支援の充実度が入っているので、先進国の方が途上国よりも上位になるのは納得です。

ちなみに日本の順位は62位。気になるフィジーはというと、なんと調査対象外でデータなし・・・。悲しいですね・・・。なぜ対象から外されたのかは謎ですが、国連の皆さん、来年こそは調査してください!!

第1位はブータン!ブータン国王の「国民総幸福度」

 

画像リソース) 最後にご紹介するのは国内総生産(GDP)ならぬ「国民総幸福量(GNH)」です。

国民総幸福量(GNH)という言葉はあまり聴き馴染みがないかもしれませんが、数年前に日本でもブータン王国が「世界一幸せな国」として報道されたのを覚えていますか?その時の指標として使われたのがこの国民総幸福量(GNH)なのです。

この調査は1972年に当時のブータン国王ジグミ・シゲ・ワンチュクの提唱により政策の一環として開始された調査で、現在でも国民の幸福度を上げるためにはどのような政策をするべきなのかということに役立てられています。 気になるその調査内容はというと・・・ 2年ごとにブータンの総人口約67万人のうち約8000人の男女を対象に、自身の心理的幸福度、健康状態、教育の充実度、時間の使い方、生活水準、所属するコミュニティーの活気度、文化の多様性、政府・政治への評価、環境の9つの指標を用いて多面的に幸福度を測るというものです。

そんな国民総幸福量(GNH)ですが、この指標を実質的に使用しているのはブータン以外にあまりなく、他の国と比較することはほぼ不可能です。いわば、この調査はブータン版の国勢調査のような立ち位置なのです。

フィジーの幸せの秘訣とは…?

ここまで、世界には様々な指標を用いた幸福度調査が存在し、フィジーは「自分自身が幸せかどうか」という主観的幸福度を測る調査で1位に輝いているということが分かりました。 では、そのフィジーの幸せの秘訣とは一体何なのでしょうか?

考えられる1つの理由として、「フィジータイム」や「ケレケレ」をはじめとするフィジーに昔から存在する価値観や習慣が挙げられます。

フィジータイムとは、ひとことで言えば時間に対するルーズさです。フィジーでは待ち合わせに遅れても誰も何も気にせず、バスに至っても気まぐれな時間に来るのが普通です。 また、ケレケレとは、誰とでもなんでも共有するというフィジー独特の文化で、隣の家から気軽に調味料を借りたり、マーケットでおまけを付けてくれたりなどと個人とコミュニティが密接な関係性を持っています。

それらに加え、フィジーの人々はオープンでフレンドリーな性格の人が多いです。実際に、街を歩いただけで知らない人にも「Bula!」と笑顔で声をかけられます。日本では知らない人に話しかけられることはあまりないですよね! つまり、フィジーでは時間に縛られるというストレスがないほか、コミュニティと人、また個人と個人との距離が近く、その楽観的でフレンドリーな国民性が「自分自身が幸せかどうか」という主観的幸福度を高めているのだと言えるのではないでしょうか?

 

まとめ

いかがでしたか? 幸福度には様々な指標があり、「自分から見て幸せかどうか」と「社会または他者から見て幸せかどうか」では、どの国が上位にランクインするのかがかなり変わってきます。 そのため、各国で比較をすると、フィジーをはじめとする発展途上国は主観的幸福度が高いのに対し、フィンランドをはじめとする先進国は客観的幸福度が高いという傾向が見られました。

何を幸せの基準とするのかは人それぞれではありますが、フィジーには日常的に幸せを感じている人が多いということは確かです。 皆さんも、ぜひ、フィジーでお金では買えない「幸せ」を体感してみてはいかがですか?

参考 「幸福度1位はフィジー/カナダ調査会社、日本は中程度

世界幸福度調査World Happiness Report2020の概要と関連質問紙提供について

Bhutan’s Gross National Happiness Index

Global 'Happiness Index' Ranks Canada 23rd

Happiness, Hope, Economic Optimism

World Happiness Report: FAQ” “World Poll Methodology

 

 

 

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