フィジーの語学学校内には日本語学校もある?フィジーの日本語学校の実態について調査してみた!

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海外における日本語教育は学習者数、教師数、機関数全てにおいて増加傾向にあります。
世界で日本語教育が注目されている中、フィジー唯一の日本語教育部門Free Bird Institute Japanese Language & Culture Department(JLS)が2020年1月に開設されました。

今回は現在フィジーの日本語教育部門 JLSに通っている生徒にインタビューした内容をもとにJLSについて紹介していきます。

日本語学校の学生のプロフィール

今回は二人の学生にインタビューをしました。 パナパサさん(男性)

 22歳 経歴 フィジーのビジネス大学で2年間勉強 今年(2020年1月)から日本語学校で勉強中 アナさん(女性) 

19歳 経歴 昨年(2019年)高校を卒業 今年(2020年1月)から日本語学校で勉強中

なぜ日本語を勉強し始めたのか

パナパサさん

3年制の大学を途中で退学してしまい、新しい挑戦として日本語を勉強し始めました。

 

アナさん

自分にとっては良い機会であり、日本語学校を卒業することができたら日本に初めて行くことができるからです。

 

左:パナパサさん 右:アナさん

終始和やかにインタビューが行われました。

日本語学校  JLSとは

日本語教育部門JLSは、主に日本人留学生の通う語学学校や公立高校を運営してきたFree Bird Limited Intituteが開始したフィジー国内で現在唯一の日本語教育プログラムです。 日本語習得のためだけではなく、日本の国内企業への就職斡旋も行い、フィジーと日本を結ぶ役割を果たしています。 JLSは約1年間のプログラムとなっており、プログラム終了後は試験を受けながら日本での就労を目指します。インタビューした学生によると、5年契約で日本で働く機会があり、もし興味があればビザを延長して日本での勉強を継続することできるそうです。

フィジーの多くの人々が日本に興味を持っていることから日本語学校の入学を志望する生徒が多くいます。

授業について

今回のインタビューでは主にJLSで行われている授業について幅広く聞いてみました。

<質問> どのくらいの授業数があるのですか?

月曜日〜木曜日の週4回授業があります。時間は、9:00〜15:30であり、時間通りに授業が始まり、終わります。

<質問> 授業では何を習うのですか?

授業では、漢字、ひらがな、カタカナの全てを習います。そのほかに日本の文化や歴史(江戸時代など)について学びます。また、日本語のリーディング、スピーキング、ライティング、リスニングの授業があります。 ※日本語の中で一番漢字が難しいそうです。

<質問> どのような形で授業が行われるのですか?

教科書が用意されており、教科書に沿って授業が展開されています。

<質問> テストはありますか?

毎週月曜日にテストがあります。難易度は、勉強さえすればそこまで難しくありません。

<質問> 先生は日本人ですか?

先生はナマカキャンパスには二人いて、両方とも日本人です。月曜日はトオコ先生、火曜日〜木曜日はオグリ先生が担当しています。 ※彼らの勉強するナマカキャンパスとは別にラウトカキャンパスにも、もう一名先生が居ります

<質問> ナマカキャンパスの生徒の人数はどのくらいですか?

35人〜38人が同じクラスで勉強をしています。 ※ラウトカキャンパスにも同じほどの生徒が通学しております

<質問> 授業を受けての感想を教えてください。

言語面ではスピーキングが一番上達しました。それ以外では、フィジーでは当たり前ではない時間の管理(授業が始まる9時前に必ず学校にいることなど)や挨拶(教室入る前は挨拶して入る)についても学びました。

授業風景

語学学校生徒との交流について

フィジーの日本語学校の特徴の一つが語学学校と同じ敷地内に校舎があることです。 日本からの留学生が多くいる語学学校の生徒との交流について聞いてみました。

<質問> 語学学校の生徒との交流機会はありますか?

はい、あります。

<質問> いつ交流するのですか?

休み時間や放課後に話す機会があります。校舎が同じ敷地内であるため、日本人をよく見かけます。

<質問> 語学学校の生徒に友達はいますか?

はい。交流をするにつれて仲良くなります。

<質問> どのようにして交流をしているのですか?

フィジーではネットボール、バレーボール、ラグビーなど様々なスポーツが盛んであり、語学学校の生徒とはスポーツを通して交流をしています。一緒に遊ぶことで良い日本語の勉強の機会になっています。

日本語レベルについて

日本語がどのくらい話せるのかを測るため、日本語での質問や回答をいくつかお願いしました。勉強し始めて一年未満ではありますが、想像以上に日本語が上手でした。

<質問>にほんごのべんきょうはどうですか?

「それはおもしろいですねぇー」 「たのしいです」

<質問>にほんごをまなぶのをたのしんでいますか?

「おもしろいですねぇー」 「むずかしいですが、たのしいです」 学校では、日本語でのコミュニケーション能力向上のために日本語以外の言語で話してはいけないというルールがあり、フィジー人同士でも日本語を話すようです。上記の質問の他に食べたことのある日本料理に関して「とうふがとてもおいしいです」と日本語で回答してくれました。一年という限られた時間ではありますが、日本語学校での学習を通して日本語を少しずつ話せるようになっていることがわかりました。

まとめ

JLSはフィジー人にとって魅力的なプログラムです。 通っている学生は日本に行き、働くことをモチベーションにしています。彼らにとって日本は新しい挑戦となり、目標であります。フィジーにおいて日本語教育は今後さらに重要になってくると思います。 開始してまだ数ヶ月の日本語学校が今後さらに発展し、より多くのフィジー人に日本や日本語に触れる機会が増えることを楽しみにしています! 今回の日本語学校生徒へのインタビューでは、日本語学校以外にフィジー人の日本や日本人に対して抱いているイメージ等について質問しており、また違う記事で書きたいと思います。

日本語学校生徒へのインタビュー(8/24)をもとに作成

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