幸福度世界第1位!フィジー人ってどんな人たち?

フィジー基本情報
文化

実は日本の文化と似ている!?日本と同じ島国で、四国ほどの大きさしかないフィジー。そんな国が、実は過去4年間で3度も幸福度世界第1位に輝いているのです!世界一フレンドリーと言われる国民と、島国ならではの独特の文化の数々...。一体フィジー人とはどんな人々なのか?幸福度世界第1位の理由は何か、まとめてみました。

幸福度調査って?

「そもそも幸福度調査ってなんだろう?」「なんだか胡散臭い・・・」 こう思われている方も多いと思います。
そんな方達にもこの調査の結果、そしてフィジー人の超楽観的な性格を信じてもらうために、まずは調査そのものの説明をしたいと思います!

調査について

この調査は、アメリカの世論調査会社ギャラップ・インターナショナルとWINによる、1977年より毎年続く調査です。

55の国から平均1000人をランダムに抽出し、電話・オンライン・直接のいずれかの方法でデータを取りました。

「自分の人生はとても幸せ、幸せ、どちらでもない、不幸、とても不幸のうちどれだと感じますか?」という質問に対し、選択肢に「回答なし、わからない」を加えた6つの回答を分析しています。

結果は「幸せと感じている人」から「不幸と感じている人」を差し引いた純粋幸福度をもとにランク付けされています。


このように、しっかりとした調査の結果、フィジーは幸福度世界第1位となっています!
ちなみに、日本は18位となっています。

フィジー人の幸せの源泉とは?

客観的に見れば、一人当たりGDPも平均寿命も日本の方が圧倒的に上であり、フィジーが幸福度第1位なのは不思議です。

別コラムでも述べましたが、フィジーは発展途上国であり、日本のようにコンビニが24時間開いているわけでも、美味しいレストランがたくさんあるわけでもありません。 日本人が「幸せを与えてくれるもの」に囲まれているのに対し、フィジー人は「幸せを感じること」に長けた人たちなのです! そのスキルは、フィジー人の性格ゆえに長けていると言えます。
そんなフィジー人の性格を分析してみましょう。

フィジー人の性格



「幸せを感じる」スキルに長けたフィジー人の性格を、4つに分けて見ていきたいと思います。

1. 話すことが趣味

フィジー人はとてもおしゃべり好きです。国民共通の趣味ではないかと錯覚するほど、どこでもフィジー人は会話をしています。
街中を歩いていると、突然

「Bula!(こんにちは!)日本人かい?」
と声をかけられます。相手はもちろん初対面の人です。

何か裏があるのではないか?と勘ぐってしまいがちですが、大抵の場合本当に何もないです。彼らはただ単に話し相手が欲しいだけなのです!

フィジー人はオープンで社交的な性格の人が本当に多いです。少し仲良くなればすぐにディナーに呼ばれたり、見知らぬ人で目的地は知らずとも同じ方向に向かうのであればタクシーも一緒に割り勘します。

フィジー人のそうした性格を表したかのような、「カヴァ」という伝統文化があります。

カヴァというコショウ科の木の根っこをすり潰し水で溶いた飲み物を回し飲みしながら、一晩中語り合うという会です。カヴァ会を通して初対面の人と仲良くなり、次の日はその人の家でカヴァ会をしたりすることもザラです笑

フィジー人は、話すことを通して得るつながりを非常に大切にしています。何があっても誰かが助けてくれる、という心のセーフティネットが、安心感と充足感を与えて幸せと感じているのです。

2. 宵越しの金は持たない

フィジー人は基本的に貯金をしません。入ったお金はすぐに使います。そして給料日前はひもじい生活をすることになっています。
なぜひもじい生活をすることがわかっているのに、貯金をしないのか?そこにはフィジー人の「今を生きる」姿勢が反映されています。

過去のことも、未来のことも気にしないのがフィジー人。今が楽しいと感じることがとても大切なのです。
例えば先ほどのカヴァ会。カヴァは飲みすぎると二日酔いに似た症状を発症します・・・

それに加え朝方まで飲んで語るのですから、次の日にまともに仕事ができるわけがありません。それでも朝方までカヴァを飲み語らいます。それは「今とても楽しいから」です。

また、フィジー人はものすごい甘党です。紅茶に砂糖をティースプーン4杯も5杯入れます。日本人ならドン引きするレベルの甘党です笑
ですが甘いのが好きだから気にしないのがフィジー人。結果的に糖尿病による死亡率は世界1位ですが、国民の医療リテラシーは一向に向上しません。今甘いものが食べたいからです。(流石に政府はどうにか対処しようとしています・・・)

今を生きるフィジー人は、過去の失敗や未来へのプレッシャーからくるストレスから解放されているのです。プレッシャーを感じないため心に余裕ができ、その隙間を「今が楽しい」というポジティブな感情が埋めているのです。

3. 時間は人を縛れない

フィジーには「フィジータイム」という独特な時間の流れが存在します。
その時間の流れは、通常よりもはるかにゆっくりと流れています。

何を隠そう、フィジー人は時間通りには動きません!
朝8時に待ち合わせをすると、30分経ってもきません。連絡を取ると寝ていたりします。起きていても、家で優雅に朝ごはんを食べていたりします。

仕事であってもフィジータイムは流れ続けます。日本人風に動いて欲しければ鬼のようなリマインドを、直前までし続ける必要があります・・・

これは先ほどの、「今を生きる姿勢」にもかかってくるところがあります。未来を気にしないから、今この楽しい時間を過ごしたいから、時間はそこではゆっくりと流れます。

その程度こそ人それぞれですが、基本的には遅れたことに対する謝罪はしません。それこそフィジータイムなのです。
誰も未来に縛られないし、誰もそれを咎めない。そんな他人に対する寛容さも幸せの一因です。

4. さっきの敵は今の友

ここまででわかるように、フィジー人の価値観と日本人の価値観はなかなかベクトルが違います。筆者は現地で働いていた際、よく隣の席のフィジー人と喧嘩をしていました。
お互い譲らないのでうまく妥協点を探れず、気まずい空気が流れます・・・

しかしお昼には、フィジー人は普通のテンションに戻って、お昼ご飯を食べながら談笑するということが日常茶飯事でした笑
びっくりするような大雑把さですね。

細かいことは気にしないのです。一瞬で水に流すことのできるスキルの持ち主です。
レストランで注文した通りの品がこないこともよくあります。もちろん言ったら変えてくれますが、フィジー人は配膳されたらとりあえず食べます。そしてお会計の金額が間違っていることもまた日常茶飯事です。

完璧主義の傾向が強い日本人からしたら信じられないような光景ですが、大雑把さを極めたのがフィジー人です。細かいことを気にせず次に進めるのはある意味強みとも言えるのではないでしょうか。

まとめ

フィジー人の性格を4つに分類して見ていきました。
一言で言えば「テキトー」です笑 価値観を効率的・非効率的で判断するのはナンセンスですが、それでも思わずツッコミたくなるような人たち、それがフィジー人です。 テキトーは裏を返せば、肩の力を抜き切って究極にリラックスした形とも言えます。

それが幸せを感じるスキルに長けている理由です。それがフィジー人の「幸福」の正体なのではないでしょうか? 実際に現地で、触れ合ってみてはいかがでしょうか!

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