英語圏の語学留学先比較まとめ (環境編)
近年、海外に留学をする日本人は増えてきました。アメリカやイギリスといった従来の人気留学先をはじめ、オーストラリア・ニュージランドなどの気候が良く、過ごしやすい国やフィリピンやフィジーなどの格安で留学をすることができる国が人気となってきています。
今回は、人気の英語圏留学先を生活する上で重要な環境面を比較し、紹介したいと思います。
語学留学に行きたいが、どこの国に行くべきか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
後悔のない自分に合った留学先を選んでください!
目次
英語圏の留学先とは?
英語圏とは、公用語として「英語」を定めている国や地域のことを指します。
その国に暮らす現地住民の母語が英語でなくても、英語圏である場合があります。 例)
母語:フィジーヒンディー語・フィジー語 公用語:英語 また、英語圏で話されている英語も国や地域によって訛りの有無やアクセントに違いがあります。そのため、アメリカで留学してアメリカ英語に慣れていたとしてもイギリスやオーストラリアで話されるイギリス英語を完璧に理解することが難しい場合があります。 オーストラリアやアメリカのように、英語圏の中でもかつてイギリスによって植民支配されていた国や地域が多いのが特徴です。生の英語に触れたい、将来重要となる英語を話せるようになりたい方には英語圏での留学をオススメします。
<安い費用で留学したい方向け> フィジー×フィリピン
近年、フィジーとフィリピンは安く海外留学をすることができる留学先として人気を集めています。
安い費用で質の高い英語に触れ、学ぶことのできる両国を比較します。
国の特徴・環境
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・330の島々から成る国家
・国土面積は日本の四国と同じ規模
・フィジー系住民とインド系住民が人口の大半を占めている
・母国語は人によって違うが、公用語は英語
・世界一幸せな国として有名
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・7107近くの島から成る国家(インドネシアに次ぐ世界第二位の島国国家)
・スペインの統治下にあった影響で建造物、宗教、言語はスペインの影響を受けている
・公用語は英語(世界で三番目に英語を話す人口が多い国)であり、アメリカの支配下の時期もあるため食文化などはアメリカの影響を受けている
・明るく親切な国民が多い
生活編 気候
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参照:気象庁
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参照:気象庁
表からも分かる通り、フィジーとフィリピンの両国は一年中気温が安定しており、日本の夏の服装で過ごすことができます。雨期の時期は両国異なっていますが、雨が多い地域もあれば、ほとんど降らない地域も存在しています。
生活編 物価
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※リゾートエリアは日本と変わらない値段設定がされています
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※地元のスーパーや市場であるほど売られている物は安くなり、リゾートエリアはフィジー同様滞在費は高くなります
表からも分かる通り、両国の物価は日本と比べて圧倒的に安いです。
観光客向けのリゾートエリアに関しては滞在費が高くなりますが、一般的には節約をしなくても一ヶ月あたり約2〜4万円で生活をすることができます。
学校編
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・レベル別に分かれており、自分のレベルにあったグループ授業が展開される
・コミュニケーション能力を養うことを重視した授業
・豊富な選択授業の中から自分で授業を選ぶことができる
・留学生のほとんどが日本人(日本人が経営している語学学校が多いため)
・ホームステイまたは寮での滞在を選択
・ホームステイの場合はインド系住民もしくはフィジー系住民の家でお世話になり、食事が用意される
・寮の場合は留学生同士の共同生活となり、食事は自炊。学校に近い。
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・マンツーマンと小グループ形式で行われる
・授業時間が多い
・一日中学校で英語を使用する環境のため、英語の上達が早い
・韓国人が大半を占める
・日本人、中国人、台湾人などアジア人が多い
・大半が寮滞在
・寮で出される食事はフィリピン料理と韓国料理が多い(韓国人経営の語学学校が多いため)
<ワーキングホリデーを考えている方向け> オーストラリア× ニュージーランド
オーストラリアとニュージーランドは、ともにワーキングホリデーができる国として人気であり、毎年多くの日本人がワーキングホリデー制度を利用しています。ワーキングホリデー制度では、語学学校など教育機関での就学と飲食店などでの就労の両方が認められるため、海外の語学学校に通いながらアルバイトができます。
日本と協定国の間で交わされた二国間協定に基づき、18歳〜30歳を対象に滞在期間中における旅行・就労を認める制度のこと。 以下、ワーキングホリデー制度を利用したい方向けにオーストラリアとニュージーランドの環境を比較します。
国の特徴・環境
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・日本の22倍近い面積がある
・130以上の人種が共存している多民族国家
・自然に恵まれている(環境問題への意識が高い)
・マリンスポーツが盛んであり、観光スポットが多数存在
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・北と南の二つの島から成る
・面積は日本と同じだが、人口は日本の一割にも満たない
・日本の夏休みにスキーやスノーボードを楽しむことができる
・つたかな自然を満喫するアクティビティが人気
・他国と比べて治安がいい
生活編 特徴
・物価は日本よりやや高い
例)
水(500㎖)約180円→日本より30円〜80円高い
ランチ(ハンバーガーなど) 約1000円〜2000円→日本より100円〜200円高い
・日本同様チップの習慣はない
・交通機関が整っている(バス、電車、トローリー)→交通カードを利用すると安くなる
・インターネット環境は日本より発達している(Wifiが利用できるところがほとんど)
・医療体制が整っており、日本同様総合病院と専門医に分かれている
・治安がよく、安心して生活ができる
・医療水準が高い
・物価がオーストラリアと比べて安い
・公共交通機関が整っており、移動の心配がいらない
・インターネット環境が整っており、勉強に不自由がない
・自然豊かな国である
生活編 気候
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※降水量が日本と大きく違い、地域によっては雨が少なく、乾燥している地域があります(北部の赤道付近ではない地域など)
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オーストラリアとニュージーランドは同じオセアニア地域に位置しており、地理的に遠く離れていないため、気候が似ています。クリスマスの時期が真夏であるなど日本とは季節が真逆です。
学校編
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・初級〜上級までの3〜10段階のレベルの授業があり、自分に合った授業を受ける
・一般英語を学ぶコースとビジネス英語やTOEFL・TOEIC準備の英語など目的別の専門英語コースの二つに分かれている
・英語力の強化を最大の目標とし、英語を使用したレポートの書き方、プレゼンテーション、グループワークの仕方などを中心に学習
・ほとんどがアジア系の学生
・最近では中南米、ヨーロッパからの学生も増えてきている
・ほとんどがホームステイ
・多くはないが、ホステルや学校寮を利用する人もいる
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・レベル別の授業が展開されている
・少人数で行われる
・ビジネス英語、留学準備、英語資格対策、英語教師養成コースなど多種多様なコースを受けることができる
・ほとんどがアジア系の学生
・最近では中南米、ヨーロッパからの学生も増えてきている
・ホームステイが最も多い
・ファームステイ(農場滞在)を選択する学生もいる(他の国ではなかなか体験できない)
オーストラリアとニュージーランドは、学生ビザ・ワーキングホリデービザどちらであっても就学とアルバイトを同時にすることがあるため、学費や生活費を働きながら補うことができます。質の高い英語教育を留学費用を抑えながら受けたい方には、ぴったりの留学先です。
<英語の本場で学びたい方向け> アメリカ×イギリス
アメリカとイギリスは、留学先として長年選ばれてきました。現在もアメリカとイギリスは教育レベルの高い国であり、癖の少ない日本で学んできた英語を更に向上させることのできる留学先として人気です。 ここでは、英語の本場で留学したい方向けにアメリカとイギリスの環境を紹介します。
国の特徴・環境
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・歴史が古く、世界経済の中心として世界各国から人が集まる
・有名ミュージカルや映画、美術館や博物館があり、アメリカの文化を感じられる
・有名大学が多く存在し、教育レベルが高い
・大自然に囲まれていて開放的な雰囲気
・アジアからの移民が多く、多種多様な人種が共存している
・ラスベガスなどの観光地が多いことで有名
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・イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドで構成されている連合王国
・イングランドを除く3国は独自の議会と法律を有している
・多くの美術館・博物館があり、ミュージカルやオペラなどのエンターテイメントが豊富
・イギリスの政治経済の中心
・人気観光地が多くあり、世界中から人が集まる
・歴史的建造物と自然がともにある
・イギリスの文化を学ぶことができれば、自然を楽しむこともできる
・独自の文化を持ち、ウェールズ語の話者が多い
・アーサー王伝説などの多くの伝説が誕生した場所
・イギリスとアイルランド両方の文化が見られる場所
・アイルランドとは陸内でつながっているため、気軽に移動できる
・自然が豊かなことで有名
生活編 特徴
・医療費が高く、自由医療が基本
・基本的に車移動
・全てのサービスにチップを払う必要がある
・銃社会であり、治安が悪い地域も存在する
・州によって法律が違い、それぞれの州の法律に従う必要がある
・物価は基本的に日本より高く、都市によって差がある
・地域間格差が存在し、インフラ環境に弱い地域もある
・首都圏を中心に物価は高いが、地方に行くほど物価が安くなる
・交通機関が充実している(バス、電車、地下鉄、タクシー)
・医療設備が整っており、大都市には日本語が通じるクリニックも存在
・ヨーロッパの中でも治安がいいが、観光客が多い場所ほど治安が悪くなる
・現金を持ち歩く人は少なく、ほとんどがクレジットカード
・チップの文化がある
アメリカとイギリスの違いには、他に英語の発音の仕方や英語の単語の綴りの違いがあります。
詳しくは以下の動画をご覧ください。
イギリス英語vsアメリカ英語!字幕付き!// British English vs American English!〔#425〕
生活編 気候
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アメリカとイギリスは地域によって気候が大きく異なります。留学を予定される方はどこの地域で留学をし、その地域の特徴にあった服装の準備をオススメします。地域によっては年中過ごしやすい気候である場所もあれば、季節によって服装が大きく異なり、極寒や雨に苦しむ場所もあります。
学校編
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・入門〜上級までの3〜10のレベル別に分かれている
・一般英語コースと専門英語コースの二つがある
・リスニング、スピーキング、ライティング、リーディングの4技能を満遍なく学習
・選択授業も用意されており、発音矯正などの目的に合わせた履修ができる
・ビジネス英語やTOEFLの準備として活用できる
・英語習得の目的に合わせた履修を組むことができる
・世界各国から集まる
・地域によって主体となる留学生の出身地が異なる
北東部:アジア系
南部:南米
西部:アジア系やヨーロッパ
・ホームステイや寮を選択する学生が多い
・特に大都市では民間寮(レジデンス)を選択する学生が多い
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・一般英語、ビジネス英語、試験対策、アカデミック英語など自分の目的に合わせて授業を選択することができる
・時間はフルタイム、パートタイム、イブニング(夜間)に分かれており、それぞれの授業の開始時間と授業時間数は異なる
・一つの授業にスピーキング、ライティング、リーディング、リスニングの4技能全てを学習する
・平均45ヶ国、多い学校で70ヶ国以上の学生がいる
・ヨーロッパの中でもイタリア、スペイン、ロシア出身が多い
・ヨーロッパの小さい国からも少ない割合でいる
・アジアからは日本、韓国、台湾、東南アジア等からの学生が多い
・アジア・ヨーロッパの他に南米やアフリカ諸国からの学生がいる
・選択肢が多い
例:ホームステイ、学生寮、アパートメント、学生ハウス
・自炊が多いところがほとんど
・下宿感覚
・シェアハウスをしている学生もいる
まとめ
英語圏の中でも、フィジー、フィリピン、ニュージーランド、オーストラリア、イギリス、アメリカの6つに絞り、それぞれの環境について紹介しました。
授業の内容やクラスメイトの出身は語学学校によっても異なり、今回紹介した内容と必ずしも同じとは限りません。一例として少しでも参考になれば嬉しいです。
今回紹介した国にはそれぞれ違った環境があり、それぞれの良さがあります。自分に合っている国はどれなのかを考えて決断し、悔いのない留学生活を送ってください。
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